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2014年6月26日

アトリエsachi うつわのお店

今年の2月に札幌にオープンしたばかりの器のお店、「アトリエsachi」へ行ってきました。
店内は、友人のご自宅へお邪魔したような、心地よい空気が流れていました。
広々とした店内は、洋間と和室があり、自宅で器を楽しむイメージが自然に膨らんでくるような雰囲気で、ゆっくりと器選びを楽しむことができます。

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土、木、ガラスといった様々な素材の器を扱われていて、道内外の作品や作家について丁寧に紹介されています。例えば、銀彩の器については、空気に触れることで銀色がどのように変化していくか、ご自宅で使用している器も並べて展示されています。味わいある銀色に変化していて、器を使っていく楽しさが伝わる展示です。

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器は、日々の生活の中で、毎日使用する大切な道具です。飲みやすい、手触りの良い器でお茶を飲むと、ほっとした気持ちになります。サラダや焼き物、天ぷらに、お浸し、器に盛られた色合いの美しい食事は、より食欲をそそり、楽しい時間を生み出してくれます。

子どもにとっても、毎日使う器は大切なものだと思います。素材の違いが分かるようになったり、自分のお気に入りの器を選ぶようになったり、何も教えていなくても、子どもが持つ豊かな感性に響きます。

「うつわ」って、やっぱり楽しいなと思わせてくれるお店でした。 
常設の作品の他に、企画展も開催しています。 
詳しくは、こちらのHPをご覧ください。

アトリエ sachi うつわの店
〒002-8072 札幌市北区あいの里2条3丁目16-7
かしま内科クリニック隣接・駐車場共有
Tel&FAX 011.778.2708
Open 10:00 – 18:00
Close 火・水曜日


2014年6月18日

空中庭園展が終了しました

MORIHICO Plantationで企画させていただいた「空中庭園 The Hanging Garden」、
無事に会期を終えることができました。
あいにくの雨模様の中、多くの方にご来場いただきました。
ありがとうございました。

札幌では珍しい、まるで梅雨のようなお天気でしたが、雨音も効果音に感じるほど、雨が空気を潤し、今回の空間に似合っていたように思います。

hanging garden

Plantationでの2回目の企画展でしたが、会場が持つ築50年の倉庫に流れる空気の存在感の大きさを改めて感じました。50年という長い時を経て、鉄骨が錆び、黒ずみ、新しい建物には作ることができない表情がそこにありました。

今回の企画は、渡邊希さんが制作した漆黒の大きな造形作品“skin”がきっかけとなりました。「人と環境を吸い込み、表層に様々な世界を創りだす」という作品のコンセプトから、“skin”を池の水面に見立て、倉庫の屋根裏に庭園を創ることができないかと考えました。その水面に映る自然物として、盆栽作家による苔の表現を配置し、三方向にある窓から入り込む光を捉え、漆黒の表層がどのように変化するか、眺めてみたいと思いました。盆栽作家でありながら、様々な表現を試みる君島信博さんに、また新しい苔の表現を見せていただきました。

空間構成については、アートイベントにも多く関わる建築家の赤坂真一郎さんに依頼しました。以前から、住宅の設計を主に手掛けながら、アートにも関心が高い赤坂さんの感覚が気になっていたのですが、漆の天板と苔の表現で起伏を作り、幾何学的なアプローチで考えていただいた構成は、それぞれの作品と空間が共生し、心地良い空間が生まれていたと思います。

会場がカフェの屋根裏であることから、ギャラリーや美術館とは異なる様々な方たちに、作品を観ていただくことができました。来場者の方と色々なお話ができるのも、この空間の魅力の一つです。 今後も、様々な場所で、様々な視点から作品を捉え、観る機会を創っていきたいと思いますので、気軽に足を運んでいただけたら幸いです。

ご来場いただいた方々、毎日気持ちよく協力いただいたPlantationのスタッフの方々、本当にありがとうございました。