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2014年7月7日

そして、夜がくる

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「木と紙の作品展 そして、夜がくる。」に出かけてきました。
市電が目の前を通り、趣のある街に佇む、 アパートを改装した空間「CONTEXT 21.8」で
開催されています。

木工作家の辻有希さんと、グラフィックデザイナーの阿部寛文さんによる2人展で、
昨年の9月に開催された「朝に起きる。」シリーズの第2弾です。
それぞれが真摯に素材と向き合い、生まれた作品で、2人でしか創り出せない新たな空間が生まれていました。 一つ一つの作品ももちろん魅力的ですが、すべてが溶けあうこの空間、この絶妙感。

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2人の作品と、建物、センス良く配置された古道具、すべてが一つの空気をまとっているような空間で、開け放したドアからは、電車の音と共に風が通り抜け、窓から入る暖かな自然光が柔らかい空気を作っていました。

この2人の作品と、この場所があることで、新たな空間が生まれ、今しかない空気が生まれています。どちらかが欠けても成り立たない、2人の作品がこの場にあることで生まれる展覧会、前回に続き、やられてしまった展覧会でした。

前回の図録が販売されていましたが、その図録がまた良い!
「紙の店 馬淵」さんによる丁寧な製本で、手触りも良い。
掲載している写真が、また良いのです。
一つ一つの作品を残した記録だけではなく、その展覧会の空気そのものを残した記録で、 そこに流れている時間を感じられるような形。
こんな形で、いつか展覧会の記録を残していけると良いなあと感心しました。

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札幌での展覧会は今日までですが、引き続き、東京展も開催されます。 東京へ行かれる予定の方は、ぜひ足を運んでみてください!

木と紙の作品展 そして、夜がくる。
辻 有希(木工作家)× 阿部 寛文(グラフィックデザイナー)
www.asani-okiru.com

東京展 2014年7月18日(金)- 24日(木)
12:00 – 19:00
CONTEXT-S 東京都杉並区阿佐ヶ谷南1-47-4
*JR「阿佐ヶ谷駅」より徒歩5分
03-3317-6206