notes
2014年5月4日
朝地信介展‐ざざわわ‐・ミクニキョウコ作品展 いくつもの空
古民家gallery鴨々堂で開催されている、「朝地信介展‐ざざわわ‐」、「ミクニキョウコ作品展 いくつもの空」に出かけてきました。
鴨々堂は、中島公園駅側の鴨々川の畔にある、大正末期に建てられた築80年以上の建物で、店主である石川圭子さんがこの建物の保存に取り組まれ、“古民家gallery鴨々堂”として再生することを実現されました。展覧会や座談会、コンサートなど幅広い内容で活動されています。
築80年という長い年月の積み重ねは、想像することも難しいですが、 滞在しているうちに、そこに流れている空気を少し感じ取ることができた展覧会でした。
1階では、ミクニキョウコさんの個展が開催されています。空をテーマに描かれた小作品を並べることで、大きな景色が創り上げられていました。一つとして同じ日はない空、様々な表情を見せる空を、ちょっと見上げて眺める感覚が心地よい作品でした。古い柱を挟み、古い素敵な書棚も目に入り、時間の流れを忘れてしまいそうな感覚を覚えました。
2階では、朝地信介さんの個展が開催されています。朝地さんは、一つ一つの作品ももちろん大切ですが、空間を意識して展覧会を考え、作品を描かれるとお話されていました。会場に足を踏み入れると、作品と空間が共生し、建物の空気を感じながら観るというよりは、体感するような展覧会に思えました。
今回の試みで楽しませてくれたのは、絵画にも使われている画材を使った造形作品の数々。ドアの窓や、欄間やテーブル、会場のあちこちに隠れている赤い物体が目を引きます。 和室に置かれていた、お豆のような、人のようなこの作品。絵画から飛び出してきた生命体のようにも思えてきました。
作品は、会場によって、空間によって、全く違う表情を見せてくれます。その見せる表情によって、作品から受ける感覚も異なります。肌で感じる感覚は、作品を観ることで、創造する楽しさを与えてくれ、刺激してくれます。 ユニークな作品に思わず笑みがこぼれ、長居をしてしまった展覧会でした。
今後の鴨々堂の活動も楽しみです。
会期は、5月6日まで。
朝地信介展‐ざざわわ‐ ミクニキョウコ作品展 いくつもの空
古民家gallery鴨々堂
2014年4月25日(金)~5月6日(火)
14:00‐22:00 水・木曜日定休
札幌市中央区南7条西2丁目2(西向き)
地下鉄南北線中島公園駅より徒歩2分/
地下鉄東豊線豊水すすきの駅より徒歩3分
TEL: 011-596-7929