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notes

2012年9月14日

VIENNA DESIGN WEEK 2012


2011年の11月に開催した”Approach デザインとアートの接近”に、昆布を素材にしたランプシェードにもなるオブジェを出展していたJulia Lohmannが、オーストリアのウィーンで開催されるVIENNA DESIGN WEEK2012で、新たな昆布作品を発表します。

Juliaは、2007年の10月から12月の3ヶ月間、レジデンスアーティストとして札幌に滞在し、作品を発表しました。滞在中の作品は、魚箱によるインスタレーション、まぐろの骨を使った蜀台を制作しましたが、帰国後、札幌滞在中に出合った”昆布”に、プロダクトデザインの素材としての可能性を見出し、ヨーロッパを中心に次々と昆布を素材にした作品を発表し続けています。

その作品の素材となる昆布は、実は日高昆布20kg。その昆布を購入する際、様似町の方と電話でやり取りをしたんですが、勿論相手はちんぷんかんぷん。食べること以外の可能性なんて当然考えたこともなく、20kgもの量を個人に、しかも海外へ郵送することは初めてだったようで、
「へ?食べないの・・・??」
「はい、作品の素材として使いたいそうで・・・」
「・・・」
最後まで理解に苦しんでいた様子でした。

私たち日本人にとって、昆布は、どの家庭にも必ずと言っていいほど常備されている、とても親しみのある食品の一つです。その昆布を、紙や木に並ぶ素材としての可能性を見出し、自分のモノにしている彼女の仕事は見事だと思います。

VIENNA DESIGN WEEK 2012に掲載されているポートレート写真、見慣れている昆布のはずが、美しい作品の素材という新たな魅力を感じさせてくれます。
player:Julia Lohmann

お近くへ行かれる方は、ぜひ!
VIENNA DESIGN WEEK 2012 
A City full of  Design
2012年9月28日(金)-10月7日(日)
詳細はこちらをご覧ください!