notes
2014年2月28日
0さいからのげいじゅつのもり
2月22日から札幌芸術の森美術館で開催されている「0さいからのげいじゅつのもり」展に
行ってきました。
入口で迎えてくれる作品は、フライヤーのイラストのデザインにも使われている、
太田博子さんの作品「おふとんと、現実のあいだ」。
色とりどりの生き物たちが展示されていて、手に取ることも、抱きしめることもできる作品に、子どもたちの心は掴まれます。様々な布で作られていて、触覚はもちろん、視覚的にも素材感を楽しませてくれる作品です。平面で見ていたフライヤーの世界が立体になった時、その魅力はたまりません。
伊賀信さんによるインスタレーション作品「札幌南区つみき山」。
作品の脇には、作品の素材となっている木を使って遊ぶことができるコーナーも設けられ、
ドミノにしたり、積み上げたりと、思い思いに過ごしています。積み木は、手触りも良く、丸みを帯びた積み木で、子どもの手にもよくなじむ丁度良い大きさです。作品の制作過程を体験できるような試みで、“積み木”遊びに深みを与えてくれるような空間でした。
櫻井亮さんの音が出る作品「轟ほうだい」と「山彦交叉点」が展示されていた空間は、何とも言えない、妖怪が住んでいるような?空気が流れています。バチを使って作品に触れ、様々な音が生まれ、あちこちで鳴り響いている音はセッションのようです。ただ展示を観るだけではなく、作品の音を奏でることで、展示空間の空気を作っている作品でした。
今回の展覧会は、美術館のコレクション作品と、3人の作家による特別出品を合わせた、親子でも楽しめるように企画された展覧会です。
コレクション作品については、「かずをかぞえてみよう」「なににみえるかな?」など、無理のない、自然な導き方で、子どもたちが興味を抱いて作品に向き合える構成になっていました。展覧会の楽しみ方のリーフレットも用意され、実際に手を動かして体験できるワークショップコーナーの設置、わかりやすいマーク表示もされています。
私自身も、子連れで美術館を訪れるのは、何度行ってもハラハラします。それでも、子どもが展覧会から得られるものは、想像以上に大きく、今過ごしている時間を豊かにしてくれます。いつか忘れてしまう時間かもしれませんが、文字以外の情報から吸収する感覚を養う絶好の機会かもしれません。ぜひ、親子でも、大人だけでも、お出かけください。
親子でひらくアートのとびら「0さいからのげいじゅつのもり」
2014年2月22日(土)~4月13日(日)*月曜休館
開館時間:9:45~17:00 (入館は16:30まで)
札幌芸術の森美術館
詳しくはこちらをご覧ください。